僕は日本酒に対して、苦手意識がありました。
徳利とお猪口で飲む姿はかっこいい、大人の男ってイメージ。
だけど、なんとなく敷居の高さが見える。
まだ早いのではないか
暗黙のルールや飲み方が、あるのではないか。
正直、興味はある
でも、なんとなく一歩が踏み出せない
そんな感じだった。

ありさ
日本酒ってそんなに難しいの?

うま坊主
そう思い込んでいたんだね。
きっかけは、いただきもの
知人から、いい日本酒を貰った
僕では、なかなか手を出せないくらいのものを。
うれしい、とは言えどう飲むものなのだろうか?
冷 ぬる燗 熱燗・・・ 調べてみると結構ある
ありすぎて、良くわからなくなってきた。
あの人はこう、この人はこう
しまいには容器も調べるしまつ。
これではお酒に酔う前に、情報量に酔ってしまう。
さて、どうしたものか。
思っていたより、普通だった
そもそも、僕は何で日本酒を飲みたいのか
正確には、どう飲むみたいのか。
僕は知っているはずだ
”徳利とお猪口で飲む姿はかっこいい”と。
そうと決まれば、徳利とお猪口を揃えよう
今日は肌寒い、だから熱燗
つまみはどうしようか?
温かい和食、そうだおでんなんてどうだろうか。
一つ決まれば、するすると
絡まった紐がほどけるように、酔いがさめる。
今の僕の頭には、楽しみでいっぱいだ。
難しかったのは、お酒ではなかった
おでんをつまみに、熱燗を飲む
最初は一合では、足りないかな?
と思っていたが、なるほど
少ない量なのに、ちゃんと満足感がある
これなら、飲みすぎる心配もなさそうだ。
お酒に強くない僕には嬉しい設計、親近感が湧いてきた。
窓からのぞく夜空を見て、ふと気づく
最初はあんなにも苦心していたのに
飲んでしまえば、美味しく楽しい。
高かった敷居の正体は
日本酒ではなく、自分の思い込みだったのかもしれない。
そんな先入観が、少し減った夜だった。


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